鍵屋の仕事で毎日のように工具を使って鍵を開けている。
よく知人などに仕事の話をすると言われるのが「じゃあ、どこでもはいれるんだね」「この鍵も今開けられる?」というようなことである。

たしかに鍵師は鍵をあける技術と知識を持っているが、それだとどこへでも侵入できてしまう。
犯罪に技術や工具が使われないように、法律で業務以外での工具の所持が禁じられている。
入手や保管もすることができない。
違反したものに対しては一年以下の懲役または50万円以下の罰金が待っている。

鍵師が仕事で使うような特殊解錠工具は一般の国民が使用する必要があるとは思われないものである。
専門業務に使われる機会を除けば建物への侵入でしか使われることがないだろう。
そのように判断されるため、錠取扱業者やセキュリティ業者であっても持ち歩くことはできない。

鍵師であっても業務以外の休日に正当な動機なく所持していた場合は逮捕されてしまう。

また、ホームセンターで購入できるドライバーやバール、ドリルなども指定侵入工具と呼ばれ所持に制限がある。
日常生活で使用する場面があるものだが、移動や管理には注意しなくてはならないのだ。
夜間に車の検問の際に工事車両じゃない一般車両でこのような工具を車載していたら身元確認などを求められる可能性が高い。